査定価格を最大化する9つのポイント
ポイント8 意外と有効、積極アピール
いろいろと査定に関する情報を集め、自分の車に関するよい点、悪い点をしっかりチェックしてから持ち込んだとしても、一般の方の場合、どうしても迷ってしまうところがあります。
それは何かといえば、査定の現場において、自分がチェックしてきたことを自分から積極的に言ってもよいのか、つまり、自車の売りについて、積極アピールしてもよいのか、ということです。
ためらう理由としては、以下のようなことが挙げられます。
・シャイな日本人特有の心理
・あっちは専門家だし、それに対して素人が調べてきたことをいちいち言っても……、といった考え方
・プロにはプロの仕事のやり方があるのだから、こちらは口を出さない方がよいのでは、といった、相手の領分に踏み込まない方がよいという気おくれ
これはそれぞれ、そう考えるのは当然のことで、特にそれが悪いというわけではありません。
しかし、結論からいえば、そういったことは気にしなくてよいと思います。
つまり、積極的に自分の車のよい部分をアピールしても、何の問題もないということです。
もちろん、こちらがあらかじめチェックしておいた程度のことは、プロであれば、きちんと押さえているのが当たり前です。でも、だからといって、そういったアピールが、無駄になるということではありません。
ひとつには、こちらもきっちり調べてから査定に来ているということが分かるので、プラスとなるポイントをゆるがせに出来なくなるからです。
つまり、プラス査定になりそうなところがいくつもあるぞ、というのをこちらも知っている、ということが相手に伝わるわけです。
もうひとつは、積極アピールによって、こちらがその車を大切に扱ってきた、ということが相手にも分かるということです。
大切に扱われてきた車というのは、状態がよい場合が多いため、店の側としては、より買いたくなる車なのです。同じ車種、同じ年式であったとしても、状態がよい方が売れやすいというのは、現実としてあるわけです。
そうなると、その分、査定においてはプラスに働きます。
具体的なアピールポイントとしては、たとえば、
・禁煙車
・こまめなオイル交換
・ブレーキパットがほぼ新品
・シートカバーがつけっぱなしできれい
等が挙げられます。
また、きちんと整備・点検を行なってきた場合には、<整備手帳>や<分解整備記録簿>を持参して、大切に扱ってきたことをアピールするというのも、ひとつの手です。
以上のようなポイントに関しては、積極アピールして全然問題ありませんし、実際の査定においても、有利に働くことの方が多いでしょう。
さて、ここまでは、<プラスになりそうなポイントについては積極アピールすべし!>、ということで書いてきました。
でも、その逆に、<査定においてマイナスになりそうなポイントについては、どう考えたらよいのか>、ということにも、少し触れておきたいと思います。
結論から言えば、以下の2点が挙げられます。
1・マイナスになりそうな点については、基本的には、自分から触れる必要はなし
2・ただし、査定に重大な影響を及ぼしそうなことについては、きちんと伝えておいた方がよい
まず、1についてですが、たとえば禁煙車でなかった場合、自分からわざわざ「乗るたんびにタバコ吸ってましたから、やっぱ、査定ではキツイっすよね?」なんていう必要はありません。
プロならきっちりチェックしますし、もしそこで見落としたとしても、それは相手側の責任ですから、こちらはそう気にすることはないのです。
むしろ、自分から言ってしまうと、<ああ、どうせ値段は下がると思ってるんだな。だったら――>なんてことになりかねません。相手に、<安い値段でも、文句を言わなそうな客だな>と思われることだけは、避けなくてはなりません。
次に2についてですが、しかし、そんな中であっても、査定に重大な影響を及ぼしそうなことについては、先にこちらから触れた方がいいでしょう。
具体的には事故車(修復歴)といったことです。
事故車というのはフレームまで傷んでいるわけですから、普通の状態の車とは明らかに違います。それに調べればすぐに分かることですから、それならば、先に自分から言っておいた方が、店側の心証はよくなります。
マイナスポイントについては、小さなものはスルーで、大きなものについては自分から、という基準でやっていくのがよいのでは、と思います。