手続き・書類について

ローンが残っている時の手続きは?

車に関しては、ローンで購入されている方が多いと思います。ローンの支払いが終了している場合はよいのですが、まだローンが残っている場合には、一体、どうしたらよいのでしょうか?

実は、購入の際にクレジットを利用した場合には、ディーラーやクレジット会社の所有権が留保されています(そのため、車検証の所有者欄に、ディーラーやクレジット会社の名前・住所が記入されています)。

こういった車を売る際には、売る前に、残っているローンの清算が必要です。一回、ローンを清算して、チャラにしてから、売るという形になります。

「えっ、ローンの残りを一気に全部払わなきゃいけないの!?」と思われるかも知れませんが、ここでいい手があります。

どうせ、その車は、売ることに決まっているわけです。で、ローンの残りが70万円で、査定額が130万円だとします。

そういった場合には、まず、店の側が70万円分をクレジット会社に支払って、ローンを清算します。そののち、車の売却にともなって、査定額の130万円から肩代わり分の70万円を差し引いた60万円を、あなたに支払います。

つまり、車の買取価格からローンの分を差し引いて、店側が支払ってくれるというわけです。

当然、こちらに入ってくるお金は少なくなりますが、どうせ払わなければいけないお金なわけですし、面倒な手続きは店側がやってくれるというメリットがあります。

ちなみに、上記はローンの残りよりも査定額の方が大きかった場合です。
次に、逆のケースも考えてみましょう。

ローンの残りが100万円で、査定額が90万円だとします。
この場合、査定額からローンの残りを引くと、90万円-100万円=-10万円で、10万円分が不足します。

その10万円分は、あなたが負担することになります(自分で用意しなくてはなりません)。
つまり、車を売ったお金を、ローンを清算する足しにする、といった形です。

また、あなたの負担額が大きくて、分割でないと支払いが難しい場合には、新規にローンを組むことになります(ローンの組み替え)。

それでは得がないではないか、と思われるかも知れませんが、車を売った分だけ、残りの支払額が軽減されている、という形です。

現在では、このやり方も一般的になりましたので、ローンが残っている場合には、まずお店の方に相談されることをおすすめします。

車買取店によっては、<自動車ローンの残債支払い用の独自のローン>を扱っているところもありますので、そちらを利用されるのもよいでしょう(残債ローン、なんて言い方もあります)。

以上を簡単にまとめると、こうなります。

・ローンが残ったままでは、車は売れない。
・ローンが残った車を売る場合には、先に店側にローンの残りを清算してもらって、それを査定額から差し引く形になる。
・差し引いても、まだお金が残っていれば、それは自分の懐に入る。
・差し引いた結果、赤字になった場合には、赤字の分を自分が支払うことになる(支払わないとローンの清算が出来ないので、売却が出来なくなる)。
・赤字の額が大きい場合には、新しくローンを組んで返済することになる(組まないとローンの清算が出来ないので、売却が出来なくなる)。

なお、自分の側の負担が大きくなり過ぎると思った場合には、無理に売らずに、ローン返済完了まで、今の車に乗り続けるという手もあります。

売ったはいいけど、前の車の組み替えローンの支払いが残っている上に、また別の新車を買った……なんてなったら、お金が足りなくなる可能性が高いです。

このように、今の車に乗り続けた方が金銭的な負担は軽くて済む、という場合もありますので、ローンが残っている場合には、ただ売却だけを考えるのではなく、できるだけ柔軟に対処するようになさってください。